本文へ移動
ENTRY

働き方を知る

ハビックスでの働き方や、働く環境について紹介します。

WORKLIFE

ダイバーシティ&
インクルージョンへの取り組み

ハビックスでは2023年にダイバーシティ推進プロジェクトを結成し、ダイバーシティ&インクルージョンの実現に向けて取り組みを進めています。
今回はダイバーシティの推進について、社長とプロジェクトメンバーで対談を実施し、ハビックスでの取り組みについて意見を交わしました。(本対談は、2024年6月に実施したものです)

ハビックスがダイバーシティ推進に取り組む理由

M.A

本日はダイバーシティをテーマに社長と直接お話しできるということで、とても楽しみにしてきました!最近、ハビックスではダイバーシティに対する取り組みが活発になってきているなと感じるのですが、まずはハビックスのダイバーシティに対する基本的な考え方を教えていただけますか?

福村社長

今、ダイバーシティ(多様性)が盛んに騒がれていますが、この言葉が使われ出したのはわりと近年のことなんですね。でも、実はハビックスではそのずっと以前から、ダイバーシティを推進することを経営理念としているんです。

M.A

そうだったんですね。

福村社長

経営理念「創和」の中で「人間尊重の精神を基本とする」と謳っていますが、これは自分と違うタイプの人や意見も尊重して、すべてのステークホルダーの皆さまと調和を生み出しましょう、という理念なんです。違う意見や人も尊重して、歓迎して、受容する、そうした懐の深い会社でありたいと思いますし、社員の皆さんもそうあっていただきたいと願っています。

M.A

当社は中途入社の社員も多いですし、「違う意見や人も尊重して、歓迎して、受容する」といった意味では、昔からダイバーシティに富んだ環境だったんですね。

ダイバーシティ推進において大切にしていること

M.A

昔からダイバーシティの根本となる考え方を経営理念に掲げてきた当社ですが、ダイバーシティを進めていくうえで大切にされていることはありますか?

福村社長

多様なインプットを歓迎しながら、それによって議論の質を高め、会社としてまとまったより良いアウトプットを導き出すことが大切だと思っています。社員の多様性を歓迎して、さまざまな意見・インプットを仕事に注入してもらうことは良いことですが、その結果、議論がまとまらず、バラバラのアウトプットになって会社がまとまらないようではいけませんよね。

M.A

確かにそうですよね。「より良いアウトプット」とはどのようなものでしょうか?

福村社長

これには2つあると思っています。まずは当社のアウトプット、すなわち製品やそれに付随するカスタマーサービスの品質が上がることです。さまざまなバックグラウンドを持つ社員の発想・意見が反映されれば、例えば、製品開発においては過去の常識を覆すようなアイディアが生まれたり、カスタマーサービスがより行き届いたりすることが期待できます。あるいは、活動が間違った方向に行きそうな時に、違うバックグラウンドを持った社員の違った視点の意見によって軌道修正がされることもあるかもしれませんよね。違う発想を持った社員によって新事業のアイディアが出ることもあり得ます。当社の製品は、世間の誰もが使うような衛生用品に採用されていますよね。今や消費者の好みも多様化しているので、より多様化するニーズに対応するには、サプライヤー側の当社も多様化を進めてそうしたニーズに対応できなくてはいけません。

M.A

さまざまな意見を上手に取り入れることで多様化するニーズに対応でき、高品質な製品やサービスが提供できるということですね。また、ダイバーシティを推進することで組織統制にも結び付く点は驚きでした。2つ目は何でしょうか?

福村社長

2つ目は、社員の人間的な成長というアウトプットです。人間ってどうしても、同じ考え方のいわゆる似た者と付き合っている方が楽なんですよ。違うバックグラウンド、違う思考の人と付き合うには、少しの我慢が必要な時がありますからね。例えば、自分と違う意見に時間を割いて耳を傾けたり、相手の違いを尊重したり、時には相手が自分より正しいと認めて自分の考え方を改めることが求められるかもしれません。そうした経験を積み重ねると、自分と違う意見や、人を受容するキャパシティが養われます。このキャパシティが大きくなれば、他人に対して寛容になれますし、他人に優しくしてあげられるようになりますし、時には他人のために自己犠牲を払えるようになりますから、自分がより大きく、強い人になれると思うんです。このプロセスが社員の人間的成長に繋がれば、と考えています。

M.A

自分とは違う考え方の他者を受け入れる力は、私もより磨いていかなければならないな、と思います。そういった力を身につけるには個人の意識や、自身でスキルを磨く時間も大切だと思いますが、会社としてはどのような取り組みが必要なのでしょうか?

福村社長

ダイバーシティに関する研修は適宜行ってはいますが、一番大切なことは日々の経験を通じてダイバーシティの価値観を養うことだと思います。
そもそも、社会にはさまざまな人がいて、その中で完璧な人なんていうのはいませんよね。皆、良いところもあれば悪いところもある……人の数だけ意見があるわけですから、自分の意見だけが正しいという風に思わずに、常に他人に対して受け入れる気持ちを持つ、聞き入れる気持ちを持つ、という姿勢がまず大事なのではないかなと思います。ですので、ダイバーシティといった枠にとらわれず、当社では先ほどの考え方を大切にして日々、研修やOJTを行っています。

「より良いアウトプットのために」採用における考え方

M.A

先ほどのお話で、さまざまな背景を持つ社員が入社することでより良いアウトプットにつながることが分かりました。そういった意味では、ダイバーシティにおいて採用活動も重要な1つの項目かと思いますが、どのような方にご入社いただきたいですか?

福村社長

前提として、当社は採用によっていわゆる“優秀な方”を求めているわけではありません。人間誰しも良いところもあれば至らないところもありますし、色々なタイプの人がいますからね。そういう多種多様な人が当社の企業ミッションに共感して集まっていただいて、一緒に社会貢献のために頑張っていく。そして、それを通じて人間的にそれぞれ成長していく……そういう姿が尊いわけですので、入社時におけるいわゆるその方の完成度のようなものにはあまりこだわりません。

M.A

先ほどの、完璧な人間はいない、というお話にもつながってきますね。

福村社長

しかし、これは新卒採用でも中途採用でも同じなのですが、当社の一員になる方には「主役意識」を求めています。
当社は創業75年ですが、まだまだ改善余地が多い未完成の会社です。それをより良くしていくのは社員1人ひとりの思い、問題意識、改善意欲、そしてその発信です。会社は従属するものではなく、皆で一緒に作り上げていくものだと私は思っています。ぜひ、当社に新しく入っていただける方には「完成された会社にお世話になろう」という意識ではなく、「自分たちの会社を自分たちでより良く変えていこう!」という主役意識を持って、頑張っていただきたいです。

M.A

主体性が大事、ということですね。

福村社長

それともう1つ申し上げたいのは、会社を良くするには1人の力ではなんともなりません。社内の仲間と協力する姿勢を持って、一緒に取り組むことが求められます。主役意識と同じくらい、仲間と協力する姿勢も大事にしていただきたいですね。

今後のダイバーシティ推進にあたり期待すること

M.A

では当社が今後ダイバーシティを推進するにあたり、期待する事を教えてください。

福村社長

これは当社に限る話ではないと思うのですが、ダイバーシティを推進中と言いながら、過去から続く凝り固まった考え方に落ち着いたり、なかなかそうした偏見や偏りを打破できないことがあります。それはなぜかというと、その方が平穏だからです。変化を起こそうと思うとかなりの労力・疲労が伴いますからね。
しかし、今般、そうした当社の中の凝り固まった部分というか、陥りやすい状況……例えば、若手社員が先輩や経営に意見を言いにくい、女性社員が意見を言いにくい、という状況を打破して、ダイバーシティに向けて風土を少し解すことを目的に、ダイバーシティ推進プロジェクトを発足しました。

M.A

私も一メンバーとしてダイバーシティ推進プロジェクトに参加させていただきました。今回は第一弾ということでメンバーは女性のみでしたが、同じ性別でもさまざまな意見があり、全員の最大公約数的な回答にたどり着くには何回も議論を重ねました。大変なこともありましたが、このように違う意見を持つ人同士が、良い意味で時には対立した意見を出すことで、より良い結果を導き出すことがダイバーシティなんだ、と身をもって体験することができ、非常に良い経験になったと感じています。

福村社長

私も同感です。各プロジェクトから経営に対して貴重な提言をいただき、若手社員や女性社員の発想や気づきに頼もしさを覚えました。こうしたプロジェクトには大いに意義があったと感じましたね。

M.A

今回提言させていただいた施策の中には、短時間勤務期間の延長や多能工化等、全社を巻き込むような施策も多くあったため、提言には非常に勇気がいりましたが、私たちの意見をしっかり受け止めていただき嬉しかったです。

福村社長

このプロジェクトを、今後第2弾、第3弾と続けていきたいですし、また違った種類のプロジェクトを立ち上げるのも良いでしょうね。そうした積み重ねによって、誰でも自由に意見が言える、風通しの良い職場づくりを進めていきたいです。
そして経営としては、プロジェクトからいただいた提言をひとつずつ実現していくことによって、多様な立場の社員の皆さんが働きやすい会社、そして働くことから達成感、満足感、幸福感を得られるような会社にしていきたいと思っています。

M.A

私も、今後は総務として実際に施策を実現していくことになるので、メンバーと協力しつつ着実に進めていきたいです!